wildflyアップロードサイズ上限

多くのWebサーバやAPサーバでは、サーバリソースの過剰な消費やDoS攻撃に対する対処として、アップロードの最大サイズが決められている。(厳密には、ブラウザから入力値やファイル等のデータを送信するためのPOSTメソッドの最大サイズである。)
Wildfly13でのアップロードサイズの扱いについて調べた。

Wildflyでの設定箇所と既定値

POSTの上限サイズは、サブシステムundertowのhttp-listener要素のmax-post-size値で定義する。
デフォルトは10MB(10,485,760バイト)、最小値は0、最大値は無制限(-1)である。詳細な定義についてはWildflyのリファレンスを参照のこと。

アップロード上限を超えた場合の挙動

アップロード上下を超えたPOSTを実行した場合、サーバ側ではログファイルに次のように記録される。
Webアプリ側の例外ハンドラより前にWildfly(undertow)がRequestTooBigException例外をスローしている。

ブラウザ側では、次のようにサーバ側からネットワーク接続が切断(リセット)された旨を示す、ERR_CONNECTION_RESETエラー画面(Chromeの例)が表示される。

アップロード上限エラーのハンドリング方法の検討

アップロード上限を超過した場合は、アップロード上限を超えている旨のエラー画面を、ユーザに表示したい。
HTTPではリクエストの送信中に送信を中断して、応答コードを返す仕組みは存在せず、送信の完了を待たざるを得ない。送信の完了を待つために送信されるデータを全て受信すると、サーバリソースの枯渇を招く可能性がある。そうなると、サーバを保護するためにHTTP(TCP)の接続を切断せざるを得ないので、このような結果になっても仕方ないかと考えられます。
Wildflyのフロントにロードバランサや配置される場合、転送先のWildflyから接続をリセットされたことを検知して、内部サーバエラー(500系)のエラー画面を出すことは可能かもしれませんが、リセットされた理由までは分からないので「アップロード上限を超えている」をピンポイントで指摘することは難しいと思います。